新型コロナウイルスと薬膳と。体を強くするってどういうこと?

こんにちは。

みなさんお元気ですか?

まわりの大事なご家族、ご友人、つながりのある方々もお元気にされていますか?

この数年、世界を未曾有の事態へと追い込んだ新型コロナウイルス。

あっという間に誰もが知る感染症となりました。

このウイルスに罹患してしまった方、ご家族やお知り合いがかかってしまったという方、毎日ニュースを見て対策を講じていらっしゃる方、日々不安と戦っていらっしゃる方…

いろいろな想いを胸に、毎日を過ごされている方も多いと思います。

この数年、これまでに増して「健康」について考えた方も多かったかもしれません。

「自分にできることをやろう」「抵抗力をあげよう」「体を強くしよう」と思われた方も多かったのではないでしょうか。

私自身も、自分を、そして家族を守るために、何ができるのかを考える日々が続いています。

みなさんは「体を強くする」「心身の抵抗力をあげる」と聞いて、どんなことをイメージしますか?

”栄養をたっぷりとって、適度にトレーニングもするといいのかな?”

”睡眠も大事と聞くし、免疫には腸内細菌も最近は注目らしい。”

”無理せず、早めに休むことが一番なんじゃないかな?”

それぞれ、いろんなイメージが浮かんでくると思います。

人によっては、「鍛えること」にフォーカスする人もいるでしょうし、

一般的に、食事・運動・睡眠は抵抗力を上げるために大事であると
多くの方がご存知かと思います。

もちろんそのすべてが大事だと、私も強く感じます。

東洋医学的に「体を強くする」とは?

それに加えて、私はもうひとつ薬膳的なイメージを持っています。

東洋医学を基盤とする薬膳。

ここから導き出す「体を強くする」ということは

「心身のバランスをど真ん中で維持する」

つまり

「中庸を目指す」ということです。

薬膳では、体のバランスを取るということを重要視します。

そのバランスは

「体が冷えていないか、熱をもっていないか」という”寒熱のバランス”

「気・血・水」がそれぞれ十分に満たされており、しっかり巡っているかという”気血水のバランス”

体を調整し維持する5つの「臓」(肝・心・脾・肺・腎)がしっかりと働いて相互に良い影響を与えているかという”五臓のバランス”・・・

それぞれが、どこかに傾きすぎず、三角形あるいは五角形がいびつな形にならず綺麗な配置となっていて
それぞれの機能がしっかりと発揮できる状態になっていること。

薬膳をはじめ東洋医学に触れる人の頭の中って、そういうイメージが常に浮かんでいるのです。

「肺」を考えるだけではダメな理由

例えば、新型コロナウイルスは肺炎を起こすことがわかっています。

肺炎というと、やはり「肺」を強くすることが大事なのでは?と考えると思います。

西洋医学でいう臓器と、東洋医学で考える五臓とは少し意味合いが違いますが、

肺・呼吸器関係考でえると五臓の「肺」に注目するのは正解です。

であれば、五臓のうちの「肺」をとことんケアするのが最適なのでは?と思われるかもしれません。

もちろん、肺のケアは重要です。

肺って、五臓の中で一番弱いと言われます。一番に攻撃されやすい部分でもあります。

ただ、肺だけを意識していてもダメなのです。

これが東洋医学の大きなポイントでもあるのですが、

五臓を考える場合、ひとつの臓だけを取り出して、それだけを考えるということはしません。

その他4つの臓による影響も考える必要があるのです。

例えば肺の場合は、脾と親子の関係にあります。

胃腸・消化・吸収を司る脾が弱ると、そのつながりで肺も弱くなることがあります。

もし、もともと肝の不調がある場合、

肝と肺は隣同士ではないので関係ないように見えるかもしれませんが、

やはり対角にある臓同士も影響し合うのです。

肝の不調が脾に影響し、そのつながりで肺がダメージを受けることもあります。

ストレス社会においては、肝と脾の不調に陥りやすい人は多いです。

こういう場合は、肝と脾のサポートも合わせてしっかりと対応していくことが必要になります。

そういったつながりを考えていくと、

肺だけのケアでは不十分である可能性がおおいにあるのです。

大事な事ことは、自分の体の状態を見極めて、
そのつながりの中で総合的に判断し、ケアをしていくことです。

自分の治癒力を最大化できる生活を考える

新型コロナウイルスにかかわらず、この世界には星の数ほどたくさんのウイルスが存在していて、

これからも人の健康や命を脅かすウイルスは出現し続けるのかもしれません。

ウイルスによって特徴が違うので、ある程度はそのウイルスに合わせた対策が必要になりますが、

一貫していることは、

どんなときでも自分自身の心身のパワーが最大限発揮できるように整えておくこと。

東洋医学の言葉でいうならば「いつも中庸を目指して心身のバランスを整えること」ということだと考えています。

今後さらに、ひとりひとり誰もが、

そういうことを必要とする時代に本格的に入っていくのではないかな、とも感じています。

自分の治癒力を最大化できる生活をみんなが考える。

そのときに必要なことは本当に人それぞれで、10人いれば10通りのやり方があるのでしょう。

自分の弱い部分をサポートしつつ、いいバランスが取れるように。

自分の体を知るひとつのものさしとして

西洋医学的なアプローチはもちろんですが、それだけに限定せず、東洋医学的なアプローチも使って、うまく自分と付き合っていけるといいのかな、と思います。

世界中の人が安心して健やかに過ごせるときが早く来るよう願うばかりです。

ではまた。

ごきげんな日々を過ごせますよう、今日もぼちぼち!


薬膳はじめの第一歩にぜひ。

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