老けない子育てをしよう

老けない子育てをしよう

老けない子育て「補腎のすすめ」

老けない子育てをしよう、を薬膳的に言い換えると

妊娠がわかったとき、主人といろいろ話す中でこんな会話をしたのを覚えています。

「子育てを言い訳に老けこまないように、、できるかな?」

「東洋医学でいうなら、やっぱり”腎”の強化よね」

老けない子育てをしよう、

というと、ちょっと誤解を生みそうな気がするのですが…。

これにはわけがあるのです。

私は薬膳を通して東洋医学を学びました。

東洋医学では、
加齢に関わるエネルギーと、生殖(妊娠・出産)に関わるエネルギーは共通していると考えます。

五臓でいえば「腎」のエネルギー。

腎のエネルギーは、加齢によっても消耗していきますし、妊娠や出産などでもたくさん消耗すると考えられています。

なので、妊娠や出産といったタイミングで一気に老化が進んでしまう可能性は大いに考えられます。

つまり、「老けない子育てをしよう」というのは

腎のエネルギーを無駄遣いしない生活をしよう」と言い換えられると考えています。

腎のエネルギーは28歳がピーク?

東洋医学では、女性のからだは7年周期だと考えます。
CMでも取り上げられたので、このフレーズを聞いたことがある人は多いかもしれません。
(ちなみに男性は8年周期。)

そしてこの7年周期というのは、おおよそ「腎のエネルギー」で考えられています。

私たち女性のからだは、7年周期で変化し、
28歳のときに気力・体力ともに満ちて充実した体となる、と考えるのです。

そこから35歳にかけてゆるやかなカーブを描くように衰えていき、
そこからの7年周期で確実にエネルギーは下がっていく。

私の頭の中には常にこのカーブが描かれています。

私が初めて妊娠・出産を経験したのは、このピークだと言われる28歳から数年はあと。

つまり、普通に生活してるだけでもエネルギーが落ちていきやすいタイミングで、さらにこのエネルギーを使おうというのですから、それなりに対策が必要だと考えていました。

30代以降での妊娠・出産は今や珍しいことでは全くありませんし、40代での妊娠・出産も以前に比べて格段に増えています。

ただ、女性の体は7年周期、というのは今でも理にかなっているのかな、と思うのです。

時代や環境の変化で、出産する年齢が上がっても
閉経する年齢はさほど上がっていない、というのもそう考えるひとつ。

寿命が伸びても閉経する年齢は伸びていない、ということもあります。

どんなに社会や環境、テクノロジーが発達した現代においても、
おそらく人の体は、その外部環境ほどの変化はしていない。そう思えるのです。

つまり、なにが言いたいかというと、
妊娠・出産の年齢がいつになったとしても、この7年周期で考える腎エネルギーのカーブと常に照らし合わせて差し引きする工夫が必要だということです。

少なくとも私自身は、すごくそこを意識しています。

腎のエネルギーを充実させながら過ごすコツ

普通にしててもこの腎エネルギーが落ちていきやすいタイミングで、さらに多くのエネルギーを必要とするのだから、できることは2つです。

  • 腎のエネルギーをしっかりと補うこと
  • 腎のエネルギーを無駄遣いしないこと

たった今からできることを考えていきましょう。

腎を補う食事

腎を補い養ってくれる食材は、普段の献立にたっぷり取り入れたいです。

腎に良いとされる食材はいろいろあります。

黒色の食べ物(黒豆・黒ごま・黒きくらげ・ひじき)、ネバネバしたもの(長芋やオクラ)、海のもの(エビ・牡蠣・ホタテ)を味方に。ブロッコリーやカリフラワー、栗、クルミも◎

腎に効く食材は黒いものが多いと言われています。海のものもいい。ただ、塩味が多すぎるとかえって負担がかかるので、バランスよく。

毎日少しずつでもしっかりと食べたい食材たちです。

腎を補う睡眠

五臓をそれぞれ陰陽に分けた場合、腎は陰グループに入ります。

「陰は陰の時間に養う」のがいいとされているのですが、陰の時間というのはずばり、夜。

腎のためには夜にしっかり睡眠を取りたいところです。

ただ、子育てをしていて、夜に良い睡眠を取るのは至難の技。
わかってはいるけど、なかなかそうもいかない状況になったりしますよね。

ここはあまり思い詰めずに「もし夜にゆっくり寝れそうなタイミングがあれば、そのチャンスは逃さない」というような感覚で私は捉えています。

子供が早く寝てくれたとき、これからが自分の時間!と思うと「あと10分、あと15分だけ…」と、どんどん寝る時間が遅くなってしまうこともあります。

ですが、しっかりデッドラインを引いて「腎のために寝る!」という意識は持っておけたらいいなと思っています。

腎は冷えに弱いことを知っておく

腎が特に苦手なもの、それが「冷え」。

体を冷やさないように心がけるのはもちろんですが、

例えば1年の中で寒くなる季節、冬の過ごし方にも気を配って。

冬の寒い時期はやはり誰もが腎にダメージを受けやすいので、腎に良い食材を取り、なるべく温かくして過ごすことが重要。

腎が冷えに弱いということを知っていて冬の過ごし方にポイントがある、ということを知っているだけでも、
毎年のことなので積み重ねるうちに、
今後の心身のバランスは全然違ってくるのではないかなぁと思います。

腎に影響しやすい感情をうまく取り入れる

東洋医学では五臓それぞれに影響を与える感情があると考えます。

腎と関連する感情は「恐・驚」。

恐れたり驚いたり、こういった感情に強くさらされると、腎にダメージを与えてしまうと考えます。

腎を養うためにはなるべく心穏やかに過ごすこと。

ただ、こういった感情がゼロになればいいか、というと
私はそうではないと思うのです。

強い感情はバランスを崩してしまうけれど、適度にいろいろな感情を持つことは、
それぞれの臓を刺激することにもつながる。

なにより、豊かな感情を育むことは、豊かな人生を作る上で必須だと思っています。

例えば「驚き」というのは、感動とつながっている部分もありますよね。

子供の成長を見て驚き、感動する
壮大な景色に触れ驚き、感動する…

心穏やかに過ごしながら、そういう豊かな感情が溢れる毎日になればいいなと思っています。

まとめ

今回は「妊娠・出産」で消耗しやすい腎のケアについてまとめました。

難しく考えずに、できることからひとつずつやっていきましょうね。

  • バランスの良い食事(腎を養い、栄養に満ち満ちた体づくり)
  • 質の高い睡眠(なるべく夜(陰の時間)に熟睡できる生活リズムを)
  • 寒さ対策は万全にすること(冬の過ごし方は要注意)
  • 強すぎる感情はなるべく避けて豊かに暮らすこと

そういったことが自然に習慣となっていけば、ハードな子育てもイキイキと乗り越えていけるかな?と思っているし、私自身、薬膳の知恵はどんどん使って楽しめたら、と考えています。

そして、こういった女性のバイオリズムに合わせた生活を積み重ねることで、その先、例えば更年期などの症状を和らげることにもつながると考えています。

女性のホルモンの変化に伴う更年期の症状も、やはり腎のエネルギーで考えることが重要なのです。

このあたりの知恵をうまく使って、心地よく過ごせる日を”当たり前”にしていけたらいいですね。

ではまた。

ごきげんな日々を過ごせますよう、今日もぼちぼち!


薬膳はじめの第一歩にぜひ。

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