薬膳家が考える美容論 20代30代40代…その先もずっと、美しく生きるためにできること

私は20代前半から薬膳の勉強をはじめ、国際中医薬膳師の資格を取りました。
その後も薬膳や漢方など、東洋思想を基盤としたメソッドを中心に、
食と健康にまつわる勉強を続けています。食べることも大好き!

常々感じているのは、食と健康と美容は密接に影響しあって、切っても切れない関係であることです。

いろいろお話したいことはあるのですが、今日はあえて美容の切り口から。

私が考える美容論を書いていきます。

薬膳家が考える美容論 3つの美人さんの話

「ごきげん美人さん」を目指すのが最初のスタート

私が薬膳の勉強を始めたの20代のとき。

それまで西洋医学一色だった私の頭と心を、いい意味で柔らかく
ピンと張った糸が少しずつ緩んで、しなやかさを与えてくれるような存在だったのが
薬膳をはじめとする東洋医学でした。

薬膳で学んだことは、西洋医学に全くなかった概念、例えば
四季の移り変わりで体も変化するので、自然界の流れと合わせて調整する力を養うこと。

例えば、数字だけではなく自分の「感覚」を元に、食べるものを自分で処方すること。

病気になる一歩手前の状態で回復する手立てを考えること。

自分自身が抱える不快感に気づいて自分だけの「心地よさ」を求めること。

そうやって自分の機嫌をとり、自らを調整する力を育むことが重要だと学びました。

人はいろんな影響を受け、日々変化するもの。
そして女性は特に、その変化がめまぐるしいのです。

だからこそ、自分で自分の機嫌をとれること。
いつもごきげんな人は美しい。そう感じたことがきっかけで「ごきげん美人さん」を目指すようになりました。

それが今でも、いつでも、
私の美意識の大きな基盤となっていて、自分なりには充実した20代を過ごせたのではないかなぁと感じています。

私はたまたま薬膳の世界に触れたのが早かったのですが、
「自分の機嫌は自分で取る」という習慣は、いつから意識してもいい!と思っています。

まずはとことん自分と向き合えること。
それが私にとっての美容論の序章であることは間違いありません。

30代に差し掛かり憧れる「すっぴん美人さん」

必死にごきげんな自分を追い求めた20代を経て、私も30代になりました。

年齢はただの数字。とはいえ、毎年みんなが平等に、ひとつずつ登る階段。
私自身経験して思うことは、20代と30代では、いろんなことがちょっとずつ違うのです。

東洋医学では、女性の体が7年周期で捉えていき、28歳でもっとも充実した年齢を迎えると考えます。

確かに20代のとき、特に28歳前後頃でしょうか。
気力体力は充実し、ときには持て余してしまうが故にうまく調整できず、悩んでしまうこともあったけれど、

それでも総じて、好きなものを着て好きなところへ出かけ、好きなもの食べて、好きに動いた。

今、あのときと同じことをして同じようになるかというと、何かが違うのです。

そこそこ自分の機嫌も上手に取れるようになってきた。
くよくよ悩むことも少なくなったかもしれません。

だけど、もう一歩、
年齢を重ねたからこその魅力を身につけたい。そんな気持ちも生まれてきました。

それは、引き算の美学。

すべてを削ぎ落とした状態であったとしても、自信がみなぎる自分になれたら。

心と体がすっぴんになっても、「これが私です」といえる自信。

そういうものがあればなぁ、と感じるのです。

いうなれば、もう付け焼き刃でどうにかなる美しさにはさほど興味はなく、
日々じっくりと熟成されて、ふと力が抜けたときにこそ輝くような美しさ。

今、30代に差し掛かって強烈に憧れるのは、そんな「すっぴん美人さん」。

それは、人からは直接は見えないところを整えておける人。

外側以上に、内側からのアプローチを大事にできる人。そんな人かな、と思っています。

自分の機嫌を取る、ということは当たり前で、もう一段階ストイックに。

だけどそれがストレスにならない範囲でコントロールできている。

ここがとても難しいところだけれど、
自分自身に適度なプレッシャーを与えつつ、それがストレスにならない配慮と創意工夫ができている。

ひとことでいうなら、良い自制心がスパイスにように効いているような、そんな人。

もちろんその言葉どおり、すっぴんが綺麗だというのも大事な要素です。

なんといっても、20代よりも30代は、
すっぴんで過ごす時間が増えているような気がしますから・・・!(人によるかもそれませんが)

お化粧を落としてくつろいだときの肌がもっちりしているような。
洗いざらしにした髪がふと艶めくような。

具体的にいうなら、どれだけ「自分の体を作っているもの」を積極的に取っていけるか。
例えば髪や皮膚をつくるたんぱく質。排泄をスムーズにして体の機能を調節してくれる発酵食品や食物繊維。

そして、どれだけ「自分の体に不要なもの」を捨てていけるか。
例えば、必要量をゆうに超えた糖質と脂質のコンボ。一瞬の機嫌を取ってくれてもその持続性には乏しいエンプティーカロリー。特に栄養にはなってくれないたくさんの添加物・・・

今までよりも少しストイックに。もう一歩踏み込んで向き合っていけたら。

そうやって、

今だからこそできる自分作りに励んでいけたら、と思うのです。

そして、おおらかさとにじみ出る品格をまとう「印象美人さん」へ

合わせて書いておきたいのが、生涯まとっていたい「美しい印象を残せる佇まい」。

重複しますが、大局的に捉えて小さな努力を積み重ねていくこと。
そうやって、綺麗なシルエット・雰囲気を醸し出せるようになることは目指し続けたい。

体重が何kg、白髪が何本、顔のシミが何個・・・

そういうことはもはや、吹き飛ばしてしまうおおらかさ。

とはいえ、一瞬で印象に残るようなにじみ出るセンスや品格をまとっていること。

それはやっぱり地道な積み重ねの上でしか生まれないものなのでしょう。

ストイックでおおらか、という一見
相反するような、緩急のあるしぐさや所作。

そういうこと、ひとつひとつ身につけられたら、きっと過去の自分を全力で褒めたくなる。

永遠の美しさって、そういうことなのでは・・・
そんなことを考える今日この頃です。

薬膳を学び、日々いろいろなこと感じ考え、ひとつずつ着実に年齢を重ねていく上で
心にふんわりと浮かんできた私の美容論。

慣れの生き物である以上、常日頃からばっちりとそう意識できるわけでないけれど、

ときどきはこうやって立ち止まり、目指す姿に思いを馳せるのもいいのかな、と思っています。

素敵な人生をつくっていけますように!

まずは最初の一歩「ごきげん美人さん」を目指してみませんか?

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