冷え性さんのための薬膳レッスン
冷え性さんのための薬膳レッスン
冷えの原因
寒くなってくるとからだは冷えやすいですが、そうでなくても
特に女性はからだの冷えを訴える方が多いです。
「冷え性」の原因としては、
- 生まれつきからだを温める力が弱い方
- ストレスや不規則なお仕事をしているなどの生活環境によるもの
- 食事のバランスが悪く、からだが冷えている方
- 「気」(からだを維持する生命エネルギー)の巡りが悪く、全身に気血が行き渡らないため冷えてしまう
- 「血」が不足し、血行が悪くなることで冷える・・・
などが挙げられます。
それぞれの原因に合わせた生活習慣と食事を取っていくことが大事ですが、今日は「冷え」が気になるすべての方に取り入れていただきたいことをまとめます。
冷えが気になるなら心がけたいこと
からだを冷やさない食事を心がける
食べ物にはからだを温めるものや冷やすものがありますが、どちらにしてもまずはあたたかい状態にして食べるということがとても大切です。
生物は避けて、なるべく火を通していただきます。
(からだを冷やす食材も、温めて食べるとその力は弱まるからです)
お刺身は少し炙ったり、お茶漬けにしていただく。
生野菜のサラダから温野菜のサラダにシフトする。
フルーツも、バターでソテーしたり、はちみつと煮詰めたりしていただく。
「冷え性で、手がいつも冷たいんです…」とおっしゃる方で、よくよく聞いてみると
「酵素」を取るために生のお野菜や果物を意識して食べてる、というようなことも実はよく聞きます。
できれば、冷えが改善するまでは、生野菜や冷えた果物よりも加熱したものを摂ってほしいと思います。
もちろん飲み物も温かいものを。
特に朝一番に口にするものは温かいものがベストです。
午前中は「消化・排泄」の時間とも言われており、冷たいものよりも、温かいものの方が消化に負担をかけません。
からだが冷えている方の中には、内臓が冷えることで消化機能が落ち、お腹がゆるくなってしまう方も少なくありません。
そんな方はぜひ、朝ごはんに温かくて柔らかいもの、例えばおかゆや、具を柔らかく煮たお味噌汁やスープなどを食べるようにしてみてください。
血流はしっかりしているかチェック
また、「血」の不足から巡りが悪くなることで冷えを起こすことがあります。
「血」(中医学でいう「血」は血液とその働き、からだを栄養するものを意味します)が不足することで血行が悪くなり、特に末端まで「血」が行き渡らないことで冷えを起こすことがあります。
「血」が不足することで血行が悪くなる、というのは、
干上がった川を想像してもらうとわかりやすいと思います。
ある程度の水位があればしっかり流れる川も、干上がって水が少なくなってしまえばチョロチョロ…とところどころ水が止まり、流れが悪くなってしまいます。
流れが悪くなったところはどうしても冷えてしまうのです。(「血」が、からだを温める力を持つ「気」を運んでいるからです)
「血」を補う食材としては、
にんじんやほうれん草、枝豆、しめじ、プルーン、ライチ、牡蠣、かつお、鮭、ひじき、まぐろ、牛肉、豚肉、鶏レバー、鶏卵、アーモンド、黒ごま、黒豆などがありますが、
こういったものが普段からあまり摂れていないようなら、こちらの食材もオススメです。
からだを冷やさない生活習慣
食事だけでなく、生活全体でからだを温めていくことも重要です。
シャワーですませるのでなく湯船につかる。
お風呂上がりはなるべくすぐに布団に入る。
しっかり着るもので防寒することも大事ですが、からだを締め付ける洋服や靴は血流を悪くしてしまうので注意。
洋服は温かくてゆったりとしたものを。
硬い靴やヒールはとにかく足先が冷えるので柔らかい生地の靴やクッションのきいた運動靴が望ましいです。
睡眠不足や運動不足も冷えを起こします。
できれば昨日よりも5分長く、睡眠やからだを動かす時間が取れるといいですよね。
毎年冬になると冷えて冷えて辛いという方
夏はクーラーが体に堪えるという方
ぜひ一度ご自身の食事や生活習慣、体の状態をチェックしてみてくださいね。